膝……それは、 生きる上で欠かせない体の部位。
 特に、アスリート——プロ野球選手には最も重要な箇所だと言っても過言ではない。
  
 膝を幾度となくケガするような選手は、とてもじゃないが野球を続けられる体にはならないだろう。




 しかし!!





 それでも、膝を失ってもなお! 野球にしがみつく男がいた!



 その男は————





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 ということで今回はペナント記事です。
 
 ペナント記事と言っても、いわゆる『企画物』のペナントではなく、「なんとなーくペナントを回したら起きてしまった珍事」を今回は書いていきます。
 
 もうお分かりだと思いますが、今回の主役はヤクルトの雄平選手です。
 彼に襲い掛かる魔の日々を、どうかお楽しみください。

 なお、これはペナントをしてる途中に気づいたことであり、そのために画像や詳細な成績が撮れていない傾向にあります。
 また、おふざけとしか思えない部分も幾度とありますが、ゲームということで気軽に読んでいただけたら幸いです。















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 時は2019年。
 パワヒはこんな事を思いついた。

「そうだ、オーペナ、やろう」

 というひょんな思いつきから、パワプロ2019が最終アップデートされてから4回目となる、長期オーペナの開催を決行。
 その時は普通にオーペナを楽しむつもりであった上、球団も横浜で始めたのだが……








 
 2019年6月ごろ。



 てきとうにペナントを回していた時のこと。

「あれ? ヤクルト…弱すぎ…?」
 
 と某在京球団がとんでもない順位になってることが分かり、慌ててケガの欄を広げてみる。

 そこで見えたのは…











 地獄だった。

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 この世の物とは思えない惨状。
 結局、この年はぶっちぎりで最下位という恐ろしい結果となったのであった。




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 2020年。

 さすがにヤクルトが可哀想になったパワヒ監督は、思い切ってヤクルトの打順をいじってみる事にした。

 幸い雄平の怪我は完治していたため、固め打ちも考慮して思い切って1番で起用。
 膝の怪我から解放された雄平は嬉々として活躍。「以前の感覚が戻っているようです」という文章と共に雄平の能力も上がっていた。


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 しかし。




 
 再び事件が起きたのは、同年の8月頃の事だった。











 ゆぅぅぅううへえいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!


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 なんと前年と全く同じ場所を負傷。
 がっつり大けがを、それを同じ箇所をやられているというのに「蘇った男」と呼ばれる雄平。蘇ってるどころか雄平の膝はもうない。



 この事をきっかけにして一時期2位まで上がっていたヤクルトの順位は大きく降下。
 Aクラスを逃したのは間違いなく大けがを負った誰かさんが原因である。




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 2021年。雄平は37歳という立派なベテランになっていた。



 雄平は5月頃になんとか復帰。前年と同じく1番に座った。

 しかし雄平、どういうわけか全く成績が上がらない。それだけでなく、普通に走ったらアキレスけんを痛める事態も起こした他、自打球で数試合出れなくなるなどの怪我を次々と負ってしまう。
 結果としてここ数年でワーストともいえる成績になってしまった。





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 2022年。雄平は38歳になった。


 ヤクルトが去年の首位打者青木を自由契約にするなど、チーム内でも問題はあったものの、この年の雄平は意気込みが違った。
 膝の怪我などないかのように活躍を続けたほか、衰えない肩や守備でもチームをけん引。

 その結果能力が再び向上。「雄平の膝は二度死ぬ」だけではなく、二度目の復活も果たした。
 この年も当たり前のようにかすり傷を負っていたが、それでも38歳としては十分な成績を残した



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 2023年。雄平39歳のシーズン。


 調子が悪いのかいよいよ衰えたのか、この年は中々成績が上がらない。

 ただそれでも経験のおかげなのか、39歳としては素晴らしい成績を残していく。




 ケガもあったものの、ファンに愛される選手となった雄平。
 このまま度々怪我でもしながら、ゆっくり衰えて……いつかは引退していく。
 誰もが雄平の未来を、そう予想していた。




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 だが、






 



 膝は、雄平を許してはいなかった。
 



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 来たる、2024年のシーズン。

 雄平は交流戦明け後になんとか戻ってきたが、成績が上がらない。
 走る事も出来ない。
 そう、彼の体は間違いなく限界を迎えていた。
 
 もう彼は無理なんだと、そう思うファンがいた。
 
 チームも、未だにBクラスを脱出していなかった


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 本拠地、神宮球場で迎えた横浜戦。
 先発大谷が大量失点、雄平も膝が動かずに惨敗だった。
 スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「もう雄平は引退だな」の声。
 無言で帰り始める選手達の中、かつての主軸雄平は独りベンチで泣いていた。
 過去のヤクルトで手にした打率、本塁打、打点、そしてなにより信頼できる膝・・・
 それを今の横浜で得る事は殆ど不可能と言ってよかった。
「どうすりゃいいんだ・・・」雄平は悔し涙を流し続けた。
 どれくらい経っただろうか、内川ははっと目覚めた。
 どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ。もうない膝の感覚が現実に引き戻した。
「やれやれ、帰って膝を使わずに打つトレーニングをしなくちゃな」雄平は苦笑いしながら呟いた。
 立ち上がって伸びをした時、内川はふと気づいた。

「あれ・・・?膝がある・・・?」
 ベンチから飛び出した雄平が目にしたのは、外野席まで埋め尽くさんばかりの観客だった。
 千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのようにベイスターズの応援歌が響いていた。
 どういうことか分からず呆然とする雄平の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
「タカイ、守備練習だ。早く行くぞ」声の方に振り返った雄平は目を疑った。
「い・・・今浪さん?」 「なんだヒザ、居眠りでもしてたのか?」
「は・・・畠山コーチ?」 「なんだ雄平、勝手に畠山さんを引退させやがって」
「石川さん・・・」 雄平は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた。
1番:比屋根 2番:川端 3番:山田哲 4番:畠山 5番:雄平 6番:内川 7番:デニング 8番:中村 9番:石川
暫時、唖然としていた雄平だったが、全てを理解した時、もはや彼の膝には水一滴無かった。
「勝てる・・・勝てるんだ!」
 荒木からグラブを受け取り、グラウンドへ全力疾走する雄平。その目に光涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

 翌日、ベンチで冷たくなっている雄平の膝が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った


















 しかし、




 

 雄平の膝は諦めても、雄平は諦めてなどなかった…!




 

 なぜなら——









 雄平は、三度目の能力復活を果たしたのだから!!!!!!

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 次回、後編に続くッ!!!